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子どもの歯周病は大人と何が違う?年齢別に知っておきたいリスクと日常ケアのポイント

歯周病は子供にも起こるお口の病気です。日本小児歯科学会の報告によると、小児期の歯周病罹患率はすでに35%を超えており、15〜19歳の思春期・青年期では増加傾向にあります。
本記事では、子供の歯周病の種類・原因・サイン・治療法・家庭でできる予防ケアの基本を、山梨県韮崎市で父の代より約40年間地域に寄り添ってきた小林歯科医院の院長・小林健二が詳しく解説します。
小林歯科医院|山梨県韮崎市
お子さまの歯ぐきや歯並びが気になる方は、お気軽にご相談ください。
診療時間|月・火・水・金・土 9:00〜13:00 / 14:30〜18:00(土は〜17:00) 休診:木・日・祝
子供も歯周病になるの?──罹患率と基本的な仕組みを知ろう
子供も歯周病になります。日本小児歯科学会(2015年12月)の報告によると、小児期の歯周病罹患率はすでに35%を超えており、加齢とともに増加する傾向が確認されています。
歯周病とは、歯を取り囲む歯ぐきやあごの骨などの「歯周組織」がダメージを受けるお口の病気です。主な原因は次の2つです。
- プラーク(歯垢)の中にひそむ歯周病菌が出す毒素による炎症
- 噛み合わせの乱れが原因で歯やあごの骨に負荷がかかる外傷性咬合
プラーク1mgの中には1億個以上もの細菌が含まれているとされており、この細菌が出す毒素が歯ぐきに炎症を引き起こします。子供の場合は大人と同様の原因に加え、ホルモンバランスの変化や歯の生え変わりといった子供特有の要因も関係しています。
また、歯周病菌はキスやスプーンなどの食器の使い回しで大人から子供にうつる可能性があります。家族全員でお口の健康に気を配ることが大切です。

子供に多い歯周病の種類は何か?──4つのタイプを整理する
子供に見られる歯周病は主に4種類あります。それぞれ原因と発症時期が異なるため、正しく理解することが早期対応につながります。
①不潔性歯肉炎──磨き残しが主な原因
不潔性歯肉炎は、歯磨き・歯間清掃の不足で歯垢が溜まり、歯ぐきに炎症が起こる初期の歯周病です。子供の歯周病の中で最も多いタイプです。
口呼吸の習慣がある子供は、口内が乾燥して唾液の分泌量が減り、歯垢が溜まりやすくなります。出血や痛みで歯磨きを嫌がるケースもあるため、早めに歯科医院で診てもらうことをおすすめします。
②萌出性歯肉炎──歯の生え変わり時期に注意
萌出性歯肉炎は、永久歯が生える際に起こる歯肉炎です。6歳前後の「6歳臼歯(第1大臼歯)」や12歳前後の「12歳臼歯(第2大臼歯)」が生えてくる時期に発症しやすいです。
奥歯は完全に生えるまで数か月〜1年程度かかることもあり、その間は歯ブラシが届きにくく磨き残しが増えます。歯が生え揃うと症状が落ち着くことが多いですが、痛みや腫れが強い場合は歯科医院を受診してください。
③思春期性歯肉炎──ホルモンバランスの変化が引き金
思春期性歯肉炎は、10〜15歳ごろに発症する歯肉炎です。ホルモンバランスの変化によって「プレボテラ・インターメディア」という歯周病菌が活発化し、炎症を引き起こします。
プラークの磨き残しが少なくても発症することがある点が特徴です。学校生活で外出が増え、歯磨きの回数が減ることも原因の一つです。生活習慣の見直しと丁寧な歯磨きが改善の鍵となります。
④若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)──早期発見が最重要
若年性歯周炎は「侵襲性歯周炎」とも呼ばれ、13〜15歳ごろに発症する歯周炎です。歯を支えている歯槽骨が急速に吸収され、歯が移動したり深い歯周ポケットができたりします。
原因は遺伝的要因が関係しているとされていますが、詳細は明らかになっていません。30歳ごろまでに顎の骨が大きく減ってしまうリスクがあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
子供の歯周病のサインは何か?──見逃しやすい症状チェックリスト
子供の歯周病は初期段階では自覚症状が出にくいため、保護者が日頃からお口の状態を観察することが大切です。以下のサインが見られたら、早めに歯科医院を受診してください。
- 歯ぐきが赤い・腫れている
- 歯磨きのときに出血がある
- 口臭が気になる・悪化している
- 歯ぐきが下がったように見える
- 歯と歯ぐきの間の溝が深くなった
- 歯がグラグラと動く
歯肉炎の段階であれば、適切な治療と日々のケアで歯ぐきを健康な状態に戻せる可能性が高いです。症状が進行すると歯を失うリスクが高まるため、できる限り初期の段階で対処することが重要です。
厚生労働省「令和4年歯科疾患実態調査」(2023年6月)によると、4mm以上の歯周ポケットを持つ人の割合は全体で47.9%にのぼり、高齢になるにつれ増加する傾向があります。子供のうちから予防意識を持つことが、将来の歯の健康を守ることに直結します。

子供の歯周病はどうやって治療するのか?──治療の流れと方法
子供の歯周病治療は、初期段階であれば歯科医院でのクリーニングとブラッシング指導が中心です。症状の程度に応じて、以下の治療法が選択されます。
デンタルケアとブラッシング指導
初期の歯肉炎では、歯科医師・歯科衛生士によるプロフェッショナルクリーニングとブラッシング指導が基本です。正しい磨き方を身につけることで、家庭でのセルフケアの質が大きく向上します。
スケーリング・ルートプレーニング
歯ぐきの中に歯垢や歯石が溜まっている場合は、専用の器具を使って除去します。
- スケーリング:歯の表面や歯周ポケット内の歯石・歯垢を除去する処置
- ルートプレーニング:歯根の表面を滑らかにして歯周病菌が付きにくい状態にする処置
投薬・歯列矯正
炎症が強い場合は抗菌薬などの投薬が行われることがあります。また、歯並びの乱れが歯垢の溜まりやすさに影響している場合は、歯列矯正を検討することも有効です。
当院・小林歯科医院では、「一口腔単位での治療」を基本方針としており、問題部位だけを診るのではなく、お口全体の健康状態を総合的に評価した上で治療計画をご提案しています。
家庭でできる子供の歯周病予防ケアとは?──今日から始める5つの習慣
子供の歯周病は、毎日の正しいケアで大部分を予防できます。保護者と子供が一緒に取り組む習慣づくりが最大の予防策です。
①丁寧な歯磨きと仕上げ磨き
歯磨きは「毎食後」が理想ですが、特に就寝前の歯磨きが最も重要です。就寝中は唾液の分泌が減り、細菌が繁殖しやすくなるためです。
小学校低学年までは保護者による「仕上げ磨き」が欠かせません。子供が自分で磨いた後に、保護者が仕上げ磨きをすることで磨き残しを防ぎましょう。

②デンタルフロス・歯間ブラシの活用
歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れは約60%しか落とせないとされています。デンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、歯周病菌の温床となる歯間部のプラークを効果的に除去できます。
③バランスの取れた食生活と生活習慣
糖分の多い食事や間食の頻度が高いと、口内の細菌が増殖しやすくなります。規則正しい食事と十分な睡眠で免疫力を維持することも、歯周病予防に有効です。
また、口呼吸の習慣がある場合は口内が乾燥して歯垢が溜まりやすくなるため、耳鼻科や歯科で相談することをおすすめします。
④フッ素の活用
フッ素入りの歯磨き粉や歯科医院でのフッ素塗布は、歯の表面を強化し、歯垢が付きにくい環境をつくります。定期検診の際に歯科医師・歯科衛生士に相談してみてください。
⑤定期検診(3〜6か月ごと)
自宅でのケアだけでは落としきれない歯石や歯垢は、歯科医院でのプロフェッショナルクリーニング(PMTC)で除去します。3〜6か月ごとの定期検診を習慣にすることで、歯周病の早期発見・早期対処が可能になります。
厚生労働省「令和4年歯科疾患実態調査」(2023年6月)によると、過去1年間に歯科検診を受診した人の割合は58.0%にとどまっています。定期検診の習慣がまだ広まっていない現状からも、早めに受診の習慣をつけることの大切さがわかります。
小林歯科医院ではどんな歯周病ケアができるのか?──韮崎市の地域密着型歯科医院の強み
山梨県韮崎市のJR「韮崎駅」から徒歩5分の小林歯科医院では、昭和57年の開業以来、約40年間にわたり地域の皆さまのお口の健康を支えてきました。
当院の歯周病ケアの特徴は以下の通りです。
- 一口腔単位での総合的な治療:問題部位だけでなく、お口全体の健康状態を診査・診断した上で治療計画を立案します
- ブルーラジカル(重度歯周病治療):重度の歯周病にも対応できる専門的な治療を提供しています
- 再生療法:歯周病で失われた歯周組織の再生を目指す治療にも対応しています
- 2026年3月取得の歯科用CBCT認定医:精密な3次元画像診断により、より正確な診断が可能です
- 歯科外来診療環境体制認定施設:厚生省の認定を受けており、院内感染対策を徹底しています
- 定期的な院内勉強会:2026年4月に第20回院内勉強会を実施するなど、スタッフ全員が継続的に技術・知識を向上させています
「負のデンタルサイクル」を断ち切るために、その場しのぎではない根本的な治療と予防を大切にしています。お子さまのお口の状態が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

なお、2026年6月より増改築工事を行うため、現在は新規患者さんのご予約受付を一時停止しています。再開時期については当院ウェブサイトをご確認ください。
お子さまの歯周病が心配な方、定期検診を受けたい方は、ぜひ小林歯科医院のページをご覧ください。山梨県韮崎市富士見1-5-14、電話番号は0551-22-1100です。診療時間は平日9:00〜13:00・14:30〜18:00、土曜9:00〜17:00(木曜・日曜・祝日は休診)です。
よくある質問
子供は何歳から歯周病になりますか?
歯周病は乳歯が生え始める3歳ごろから発症する可能性があります。特に6歳前後の第1大臼歯が生える時期や、10〜15歳の思春期に発症しやすいとされています。早めの予防ケアが大切です。
子供の歯周病は大人からうつりますか?
歯周病菌はキスや食器の使い回しで大人から子供にうつる可能性があります。家族全員でお口の健康管理を行い、定期検診を受けることが予防につながります。
子供の歯ぐきから血が出るのは歯周病のサインですか?
歯磨き時の出血は歯肉炎(初期の歯周病)のサインである可能性が高いです。放置すると症状が進行することがあるため、早めに歯科医院を受診してください。
子供の歯周病は治りますか?
初期段階の歯肉炎であれば、適切な治療と日々の正しいケアで歯ぐきを健康な状態に戻せる可能性が高いです。早期発見・早期治療が回復の鍵です。
仕上げ磨きはいつまで必要ですか?
一般的に小学校低学年(6〜8歳ごろ)まで保護者による仕上げ磨きが推奨されています。歯並びや磨き方の習熟度によって個人差があるため、歯科医師に相談するのが確実です。
子供の歯周病予防に定期検診はどのくらいの頻度で行けばよいですか?
3〜6か月ごとの定期検診が推奨されています。歯の生え変わり時期や思春期など、リスクが高い時期はより頻繁に受診することが望ましいです。
歯磨きだけで子供の歯周病は予防できますか?
歯磨きは最も重要なケアですが、歯ブラシだけでは歯間部の汚れを完全に落とすことは難しいです。デンタルフロスの併用と定期的な歯科医院でのクリーニングを組み合わせることが効果的です。
思春期性歯肉炎は男の子にも起こりますか?
思春期性歯肉炎は女性ホルモンの影響を受けやすいため女の子に多いとされていますが、男の子にも発症することがあります。10〜15歳の時期は特に注意が必要です。

結論
子供の歯周病は「大人の病気」ではありません。日本小児歯科学会の報告では小児期の罹患率がすでに35%を超えており、思春期には増加傾向にあります。初期の歯肉炎であれば、毎日の正しい歯磨き・デンタルフロスの活用・3〜6か月ごとの定期検診で十分に予防・改善できます。お子さまの歯ぐきの赤みや出血など気になるサインがあれば、早めに歯科医院を受診し、専門家のサポートを受けることが最善の選択です。
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院長
小林 健二 Kenji Kobayashi

日本顕微鏡歯科学会 認定医
